クラウド導入で経理を効率化!
クラウド導入とは
経理業務の効率化におけるクラウド導入とは、経理部門がオンプレミス(自社内)のシステムやソフトウェアから、クラウドベースのサービスやアプリケーションに移行することを指します。
クラウド導入に際してメリットも多くありますが、データのセキュリティや法的な規制、データの移行などに対する懸念事項もあります。
そのため、クラウドサービスプロバイダーを慎重に選定し、導入計画を十分に検討する必要があります。
また、従業員のトレーニングや変更管理も適切に行うことが成功の鍵となります。
クラウド導入のメリット
経理業務におけるクラウド導入には、多くのメリットがあります。
以下に代表的なメリットをいくつか挙げます。
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コスト削減
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クラウドサービスは従量課金制であることが多く、その場合は自社業務に必要な分だけの費用のみの支払いで済みます。
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従って、オンプレミスに比べて、運用コストの削減が十分に期待できます。
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また、クラウドサービスを利用することで、サーバーやハードウェアの購入、またメンテナンスなどにかかる費用が不要となるのも嬉しいポイントです。
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柔軟性と拡張性
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クラウドサービスでは、必要に応じてリソースを迅速に追加したり、削減したりと柔軟な対応ができます。
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そのため業務の拡大や縮小などの変動があった場合に、非常に便利で手間がかかりません。
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アクセス性とモビリティ
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クラウドサービスは、インターネットに接続されていればいつでもどこでもアクセスできます。
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現代ではリモートワークが進んでいたり、また出張中でも業務を継続できるため、従業員の働き方改革にも大いに役立ちます。
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セキュリティとバックアップ
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多くのクラウドプロバイダーは、高度なセキュリティ対策を講じています。
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データのバックアップや災害対策もプロバイダーがしっかりと管理してくれるため、データの保護機能が強化され安、より安全な運用が可能となります。
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最新の機能とアップデート
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クラウドサービスは定期的にアップデートが行われるため、常に最新の機能やセキュリティ対策が提供されます。
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これにより、従来自社でシステムをアップグレードいた手間がまるっと省けます。
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コラボレーションとデータ共有
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クラウド上では複数のユーザーが同時にデータにアクセスできるため、チーム間のコラボレーションが容易になります。
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これによって役割の明確化が進むほか、データの共有や共同作業をスムーズに行うことができます。
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環境への負荷軽減
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クラウドサービスは必要な分だけリソースを使用するため、余計なリソースを消費することが少なくなります。
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これにより、エネルギー消費やデータセンターの運用に伴う環境への負荷が軽減される可能性があります。
これらのメリットにより、企業は業務の効率化や競争力の向上、経費削減、リソースの最適活用などを実現できるとされています。
ただし、クラウド導入には適切な計画とデータのセキュリティを考慮する必要があります。
クラウド導入のデメリット
経理業務におけるクラウド導入には多くのメリットがありますが、一方でいくつかデメリットも存在します。
以下に代表的なデメリットをいくつか挙げてみます。
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インターネット依存
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クラウドサービスはどこでもつながる反面、インターネットに接続して利用するため、インターネット接続が不安定な場合や回線の問題が発生した場合、業務に影響を及ぼす可能性があります。
- もしもの時にローカル環境で作業ができるよう、バックアップを取っておくなどの対策が必要になるかもしれません。
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セキュリティリスク
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クラウドサービスはデータが外部のサーバーに保存されるため、セキュリティ上の懸念があります。
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ハッキングやデータ漏洩などのリスクが存在し、機密性の高いデータを扱う場合には特に注意が必要です。
- 導入の際にはセキュリティの強度を確認し、状況に応じたシミュレーションをしておくなどの対策が必要になる可能性があります。
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データの可用性
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クラウドサービスプロバイダーに障害が発生した場合、サービスが一時的に利用できなくなる可能性があります。
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そのため、導入の際にはサービス提供者の信頼性やSLA(サービスレベルアグリーメント)の内容をよく検討する必要があります。
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データ移行の難しさ
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クラウドサービスを導入する際に、既存のデータをクラウド上に移行する必要があります。
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大量のデータや複雑なデータ構造を持つ場合、データ移行が困難な場合もあります。
- 導入の際には、移行が必要なデータを一つずつ整理しておきましょう。
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供給者依存
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クラウドサービスは外部のプロバイダーに依存しています。
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そのため、サービス提供者の経営状況や方針の変更、サービスの終了などにより、業務に影響を及ぼす可能性があります。
- もしもの時のために、サービス提供者との連絡手段を確保しておくことがおすすめです。
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制約されたカスタマイズ性
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クラウドサービスは複数のユーザーが共有するため、サービス提供者が提供する機能や設定に制約がある場合があります。
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そのため、特定の要件に合わせたカスタマイズが難しいことがあります。
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コスト増加
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初期導入コストが低く抑えられる一方で、利用頻度や業務範囲、またデータ量が増加すると、クラウドサービスの利用料も増える場合があります。
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そのため、導入の際には長期的な視点でコスト評価を行う必要があります。
これらのデメリットは、クラウド導入を検討する際に考慮すべき重要なポイントです。
デメリットを最小限に抑えるためには、クラウドサービスプロバイダーの選定や契約条件の確認、セキュリティ対策の強化を行いつつも、十分な検討と計画を行った上で、組織に最適なクラウド導入を進めることが重要です。
クラウド導入のステップ
経理業務でのクラウド導入を成功させるためには、以下のステップを順序立てて進めることが重要です。
一般的なクラウド導入のステップを以下で解説します。
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目標設定と要件定義
- 導入の目的を明確にし、具体的な目標を設定します。経理業務を効率化する、コスト削減を目指すなど、導入の動機を整理します。
- 現状の経理業務プロセスを分析し、必要な機能や要件を洗い出します。
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クラウドプロバイダーの選定
- クラウドサービスプロバイダーを検討し、経理業務に適したサービスを提供しているか確認します。
- セキュリティ対策、サービスレベルアグリーメント(SLA)、価格、カスタマーサポートなどの条件を比較検討します。
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セキュリティ対策の評価
- データの保護とセキュリティ対策を評価します。
- クラウドサービスプロバイダーのセキュリティポリシーと実施内容を確認し、自社のセキュリティ要件と照らし合わせます。
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データ移行の計画
- 既存のデータをクラウド環境に移行するための計画を立てます。
- データの整理や変換、移行方法などを検討します。
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テストと評価
- クラウド環境での試験運用を行い、システムの動作確認やパフォーマンス評価を行います。
- ユーザーのフィードバックを収集し、必要な修正を行います。
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トレーニングと変更管理
- 従業員に対してクラウドサービスのトレーニングを行います。
- 新しいシステムの操作方法や業務プロセスの変更に対応するための教育が必要です。
- 変更管理を徹底し、新しいシステムへの移行をスムーズに行います。
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導入と運用
- クラウドサービスの本格的な導入を行います。データ移行を完了し、業務がクラウド環境で行われるようになります。
- 定期的な監視と運用管理を行い、問題が発生した場合には迅速に対応します。
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モニタリングと改善
- 導入後はシステムのパフォーマンスや利用状況をモニタリングし、問題点や改善の余地を把握します。
- ユーザーのフィードバックを活用して、業務プロセスの改善やシステムの最適化を行います。
- これらのステップを順に進めることで、経理業務を効率化するためのクラウド導入を成功させることができます。
ただし、導入の際には経営層のサポートと従業員の理解が必要です。十分な準備と計画を行い、段階的な導入を進めることで、スムーズな移行を実現しましょう。
まとめ
今回は経理業務のクラウド化について解説しました。
現代の経理業務の体系において、クラウド化を進めることは、アクセシビリティの利便性だけでなく、コスト削減や負担、リスク軽減など、多くのメリットをもたらします。
一方でデータ移行の複雑さや外部プロバイダーへの依存などのリスクもあり、このリスクをあらかじめ知っておくことで、準備ができスムーズなクラウド化を行うことができます。
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